違法判決


本件、判決書に書かれてある判決理由は争点と異なる理由づけや屁理屈ばかりで呆れます。

 

代理店業務委託契約書に規定されている「戻入規定」は適法かどうかが争点

保険会社が予め定めた期間内に保険契約者の解約または失効、減額などになったときに、それまでに支払われた手数料の全部または一部の戻し入れができる。と記載されている。

 

争点

█ 本件戻入規定は優位的地位を濫用して締結されたことから、又は、公序良欲に反し、若しくは権利濫用に当たるものとして許されないといえるか。

  1. 代理店業務委託契約を締結した平成9年9月7日当初に戻入規定はなかった。
  2. 戻入規定ができたのは、平成10年1月
  3. 戻入規定ができてから、代理店業務委託契約の再締結を求められたが拒否した
  4. 1年経過後の平成11年7月1日に当時の支社長から再締結しなければ代理店契約を業廃すると恫喝されたため、仕方なくサインに応じた。
  5. 応じた理由は、代理店契約締結後から再締結に応じるまでの1年半の間にアイエヌジー生命の保険を販売して支払われる手数料の合計が5000万円にもなっていた。さらに、以後も継続して支払われる手数料も多額であったことから、それらの手数料が業廃されると無くなるので仕方なくサインに応じた。と陳述書に記載して提出している。

判決書には

  • アイエヌジー生命と関係ない他の保険会社の収入があるから業廃されても困らないと争点と関係ない説明であった。だから、代理店業務委託契約の再締結は恫喝されていないとされた。大阪高裁判決書4頁
  • 手数料を戻入しているのに、領収書なり受け取った証明が発効されていないことについて所得税法違反になると主張しているのに対して、手数料債務についていまだに支払っていないのであるから領収書を発行する義務はないと誤魔化され、精算書は送付されているので公序良欲違反と言えないと誤魔化された。大阪高裁判決書4頁
  • 契約者が解約した理由はリーマンショックの影響から招いた経営不安であり、本来は、契約者及び代理店に謝罪すべき事例であったのに、判決理由には、リーマンショックは世界的経済危機によるものでありアイエヌジー生命に故意または重過失があったとは認められないことを考慮すると戻入規定は公序良欲違反ないし職権濫用に当たると認めない。大阪高裁判決書5頁

 

判決理由は違法であることが明白

5000万円もの手数料収入がなくなることから代理店契約の再締結に応じたことが明白であるのに、他に収入があるから困らないと争点と関係ない解釈をし、戻入して受け取ったらその証明書を発行するのは当たり前のことなのにまだ、完済していないから不要だと言われ、解約理由は保険会社が招いた経営不安だと契約者が書類で提出しているのに、関係ないと解釈し、裁判官として目茶苦茶で有り得ない説明であることは明白です。

 

 

 

さらに、代理店業務委託契約書に記載されていても、その戻入規定が違法であれは請求自体が違法になる根拠

  1. 手数料の支払いは、戻入できると規定されている期間分を支払われていない。

   戻入期間は37ヶ月、従って、手数料も37ヶ月分以上の期間分を一括で支払われていたら正当請求と言えるが、手数料の支払いは契約者が支払った保険料に

   対してです。月払いであれば1ヶ月分、年払いであれば12ヶ月分しか支払われていない。

 

戻入規定を行使(手数料返還請求)することも違法である根拠

戻入請求の理由は、保険契約の解約、失効、減額などであり、手数料を支払う元の保険料ではなくその次の保険料収入が無くなること)

  1. 手数料の支払は、手数料に該当する保険料が保障に充当されてから支払われるので確定している。
  2. 戻入請求は、過去の申告のやり直しになる。従って、修正申告しなければならない。保険会社からみると解約、失効は日常茶飯事ですからその都度修正申告が必要になり、税務署から不適切な経理処理として注意を受けることになるので継続してできない。

 

 

 

 

大阪地方裁判所の判決は明らかに分かる違法判決であった。

民事裁判では、どちらの側になって考えるかで判決は相反することになる場合が少なくないと思われます。いわゆる裁判官の考え方で判決が異なります。

 ところが、どちらの立場で考えても勝ち目がないと分かる事案なのに、負ける訳にはいかないと思った当事者が裁判で勝訴判決をしてもらうために偽装裁判が行われていると思います。従って、判決理由は明らかに違法であると分かります。

 

手数料を支払ったアイエヌジー生命(現エヌエヌ生命)に故意または重大な過失がなければ戻入は適法と説明されています。

この説明は明らかに違法です。

何故なら、判決理由に照らせばアイエヌジー生命(現エヌエヌ生命)に故意または過失があれば戻入請求できないことになります。ということは、代理店が不正な契約を締結していたのに気付かずに支払った。(重大な過失)。手数料を騙し取った(故意)などの場合は戻入請求できないことになるからです。

一般的には、そんな時は返金しなければならないハズ。 故意、過失の要件は手数料を支払った方ではなく受け取った側に故意または重大な過失がなければ返さなくても良いと世界中で理解されているハズ。そうでなければ秩序が保てないからです。本件では代理店の故意または重大な過失は指摘されていません。

従って、判決は完全に違法です。

 

 

 違法判決理由を詳細に抜粋

大阪地方裁判所判決書17頁 14行目~18頁5行目まで抜粋

かかる公序良欲違反との評価を避けるため、保険契約の早期解約等について保険会社ないしその従業員の故意又は重過失がある場合には、手数料戻入規定は適用されないというのが当事者の通常の合理的意思に適うものというべきである

なおここにいう保険会社ないしその従業員の故意とは、保険契約者が保険契約締結当時、真に当該契約を継続する意思がないことを保険会社の従業員が知っていた場合などが想定される。

 また、ここにいう保険会社ないしその従業員の重過失とは、保険会社の従業員が、保険契約締結に先立ち、保険契約者に対し、保険契約の重要部分につき著しく謝った説明をし、そのために保険契約者が保険契約の締結に至ったような場合などが想定される。以上の検討結果に照らせば、本件戻入規定は、①早期解約等につき保険代理店に帰責理由がある場合、②早期解約等につき保険代理店にも保険会社にも帰責事由(故意または重過失)がない場合、及び、③早期解約等につき保険会社ないしその従業員に軽過失があるにとどまる場合に適用されるが、④早期解約等につき保険会社ないしその従業員に故意又は故意に準ずべき重過失がある場合には適用されないと解するのが相当である。

 

 

上記太字説明部分

保険契約の早期解約等について保険会社ないしその従業員の故意又は重過失がある場合には、手数料戻入規定は適用されないというのが当事者の通常の合理的意思に適うものというべきである.

この解釈が違法なのは、支払われた手数料に故意または重過失があれば、戻入請求は適用しないという部分

この説明通りだと、故意または重過失のある契約で支払われた手数料の返還請求はできないことになります。

故意とは、不正契約で手数料を騙し取られたなど。重過失とは、謝って支払った、間違って支払ったなどが考えられます。

世間一般常識では、故意または重過失があれば、その支払について返還請求は正当な行為ですが、故意または重過失がなければ納得して支払っているのだから返還請求ができません。そうしなければ社会秩序が成り立たないからです。

従って、判決の理由説明は、明らかに違法であると分かります

 

さらに、違法説明をしているのは、故意または重過失についての説明部分です。

保険会社ないしその従業員の故意とは、保険契約者が保険契約締結当時、真に当該契約を継続する意思がないことを保険会社の従業員が知っていた場合などが想定される。

違法説明であるのは、保険契約締結は代理店がすることであり、その成果として代理店に手数料が支払われるので保険会社の従業員は保険契約の締結をしません。本件の争点とは全く関係ない事例説明である。

 

また、仮に保険会社の従業員が保険契約締結に同席していて、当該契約を継続する意思がない(替え玉契約)ことを知っていたのに、その契約を代理店から受け取っていたならば、その従業員も不正に関与したとして処罰の対象になり支払われた手数料の返還請求をされます。ところが、裁判官は、戻入請求ができないと説明しています。

 

また、ここにいう保険会社ないしその従業員の重過失とは、保険会社の従業員が、保険契約締結に先立ち、保険契約者に対し、保険契約の重要部分につき著しく謝った説明をし、そのために保険契約者が保険契約の締結に至ったような場合などが想定される。と説明しているが、保険会社の従業員は保険契約締結時に説明はしません。説明は代理店がします。また、著しく謝った説明をしていて、それが原因で解約に至ったら、その契約で支払われた手数料も返還請求されなければなりません。それなのに、裁判官は返還請求はできないと説明されています。

 

すべてにおいて違法説明です。

 

 偽装裁判は、考え方や解釈の違いで誤魔化すことができないので判決理由も違法であることが分かります。